国土交通省が発表している「無人航空機に係る事故等の一覧(国土交通省に報告のあったもの)」によると、この3年間で起こった、ドローン関連の事故件数は106件もあるのよ。
実際に墜落したドローンは少なく見積もっても1,000機以上が墜落しているということになるわね。
ドローンてそんなに墜落してるの?!
高性能な機能など、様々な進化を遂げているドローン。
操作も簡単になり、より身近なものになりつつあります。
いったいなぜ、ドローンの墜落事故は起こってしまうのでしょうか?
主な原因を以下で解説していきます。
早速確認していきましょう。
目次
ドローン墜落の原因10選
事前にドローンが墜落する原因を知っておくと、それらの可能性を可能な限り小さくすることは可能です。
ドローンの墜落の原因と、それらを未然に防ぐための対策方法をご紹介していきます。
- 操作不能
- プロペラがものに衝突
- バッテリー切れ
- GPSロス
- 急な突風
- 突然の雨
- 整備不良
- バック飛行
- ブレーキミス
- Go Home中に建物と衝突
1つ1つ解決法と共に詳しく解説していきます。
では下記に参ります。
①操作不能
ドローンが墜落してしまう原因の一つとして多いのがドローンの操作不能による墜落です。
操作不能になる要因は、主に電波干渉や電波障害による通信のロスが挙げられます。
対策方法
ドローンを操縦する際には、飛行場所近くに強い電波を発信するようなものがないか事前に確認しましょう。
送電線や無線の基地局などは要注意です。これらの近くでドローンを飛行させる場合は、電波障害にも強い産業用ドローンを使うなど、場所や用途によってドローンを使い分けるのも一つです。
②プロペラが物に衝突
ドローンはプロペラを回転させて空を飛行しているため、物理的にプロペラに物が当たることでプロペラの回転が止まり、ドローンが墜落します。
壁や建造物などの分かりやすいもの以外にも、木や葉っぱ、枝、電線などドローンの障害物とある物は多いです。
対策方法
やはり一番の対策方法は、ドローンが物に当たらないように操縦することです。
そのためにも飛行ルートに何か障害物がないか事前に確認することが大切です。
またどうしても狭い場所で飛行させる際には、コンパクトなドローンで代用するなどドローンの使い分けも効果的です。
③バッテリー切れ
ドローンは搭載したバッテリーによって動作しているため、バッテリーが切れると当然墜落します。
特に冬場はバッテリーの消耗が激しくなりやすく、想定よりも早く切れるため注意が必要です。
対策方法
ドローン飛行時には常にバッテリーの消費状況を確認するようにしましょう。
上空に飛ばした際、必ず着陸するまでのバッテリー容量を残しておくことが大切になります。
特に初心者のうちは飛行に夢中になり、バッテリー状況の確認を忘れやすいので常に容量の確認をすることと、普段よりも早めに帰還させるなどの意識が必要となります。
④GPSロス
国交省の事故報告にも度々挙がるのが、GPSロスによる操縦不能でのトラブルです。
GPS機能がオフになるとドローンの姿勢制御がいきなり難しくなるため、GPSに慣れた操縦者は機体をうまくコントロールできなくなり墜落させてしまうケースが多発しています。
対策方法
普段からGPSロスに備えてGPS機能がオフの状態に慣れておきましょう。
またGPSがオフになる場合はどんなケースが考えられるかも事前に知っておくと突然のGPSロスにも慌てずに対応ができるようになります。
詳しくドローンのGPSについて知りたい方は以下の記事を参照ください。
⑤急な突風
ドローンの墜落事故の上位にも入るのがこの「急な突風」によるものです。
突風が吹くとドローンの制御ができずに墜落する危険性が増えるため、注意が必要です。
対策方法
ドローンの飛行場所の天候を事前に確認しておきましょう。
風速計などを使って地上の風速を計測しておくことで、突風が吹きやすい場所なのか事前に確認することができるようになります。
⑥突然の雨
突風と同様にドローンの墜落原因として突然の雨があげられます。
ドローンのプロペラ部分にはモーターなどがむき出しのままになっていますので、雨に濡れると機体が停止、または故障してしまいます。
対策方法
事前にドローンの飛行場所の天候を確認しておくことが大切になります。
天気アプリなどを使えば雨雲の流れなどを見ることができますので、飛行ルートの天候状況は飛行前に確認するようにしましょう。
⑦整備不良
「ドローンの飛行中にプロペラが外れ墜落」「モーターが突然停止し墜落」など、これらはドローンの機体整備不良が原因です。
長い間プロペラを交換していない場合、プロペラが欠けていたりするため、機体のバランスが崩れやすくなります。
また、モーター部分には砂や埃などが溜まり、故障の原因となります。
対策方法
プロペラは適時、欠けていないかなどの状況を確認をします。
また、モーター部分にも砂や埃などが溜まっていないか確認するようにしましょう。
動作中に変な音がした場合は、飛行をストップします。
⑧バック飛行
バック飛行とは、ドローンを後退させながら徐々に上昇させる操縦方法のことです。
自撮りや景色を撮影する方法として流行っていますが、後方移動は通常と操作方法が違い、また障害物が確認しづらいため、注意が必要です。
対策方法
バック飛行する際の飛行ルートを事前に確認しましょう。
また高度を徐々に上げていくことに慣れていないと、低空のまま追突する可能性があるため、練習もしっかり行う必要があります。
⑨ブレーキミス
ドローンを飛行させる際に、スピードを出してすぎてしまい、そのまま木に衝突するような事故も発生しています。
対策方法
スピードを出さずに安定した操縦を心がけるようにしましょう。
ドローンは車と同様、急に止まることができないため、停止までの距離も計算して操縦する必要があります。
⑩Go Home中に建物と衝突
ドローンとの電波が途絶えた際に発動する自動帰還機能である「Go Home」。
この自動帰還は、実際の飛行ルートからドローンが戻ってくるのではなく、ドローンと送信者の一直線上に帰還するため、間に建物などの障害物があれば追突してしまうため注意が必要です。
対策方法
Go Homeの自動帰還設定において、帰還する際の飛行高度を高くしておくなどの対策が必要となります。
ドローンの落下・墜落事故を防ぐために
ドローンの落下や墜落事故を防ぐためには、上記の原因を理解した上で、操縦者は、以下の防止策を実施していくことが大切です。
機体の飛行前整備点検
ドローンの飛行前には、機体の状況確認やプロペラの異常、バッテリーの傷など、機体の整備と点検をしっかりと行うようにします。
また、バッテリーの充電状況も確認するようにしましょう。
飛行ルートと飛行場所の状況確認
ドローンを飛行させる際は、事前に飛行させるルートに障害物等がないか確認を行います。
また、風速や天候の状況なども確認し、急な天気の変化にも慌てずに対応できるようにしておきましょう。
サポートできるアシスタントを配置する
ドローンを操縦する際、どうしてもドローンやカメラ画面に目が行き、周囲の状況にまで気を配ることが難しくなります。
天候の急激な変化や人の立ち入り、ドローンの位置など、周囲の状況変化を素早く伝えてくれるアシスタントを用意し、事故の防止に繋げるようにしましょう。
ドローンの基本的な知識を身につける
現在のドローンは、知識があまりない状態でも、比較的すぐに飛ばせるため、どうしても基本的な操縦知識がないままになってしまいます。
そうなると、急な事態にも対応ができなくなりますので、まずはドローンに関する基本的な知識を身につけ、周囲の状況を見ながら安全対策を行えるようにしましょう。
基礎的な操縦スキルを習得する
ドローンの事故原因を見ると分かる通り、ドローンの墜落や事故の原因のほとんどは、操縦者のスキル不足によるものです。
そのため、操縦経験やスキルが不足のままでいると、様々な状況でドローンを墜落させてしまう可能性が高くなってしまいます。
そこで、基本的な知識と合わせて、想定外の状況でも、慌てずに冷静に対応できるように、土台となる操縦スキルを身につけるようにしましょう。
まとめ
ドローンの普及に伴い、落下、墜落事故が増加することも予想されます。
そのため、ドローンの操縦者は今後、周囲の状況と機体の状況を確認しつつ、安全に操縦できることがより一層求められます。
GPSやトラッキングなど、多様なセンサーと姿勢制御メカニズムで、抜群の安定感を誇るドローンですが、それでも無理な飛行は墜落につながってしまうの。
ドローンは便利だけど、操縦する人の意識というのがもっと大事なのよ。
余裕を持ったドローンの操縦が行えるよう、普段からしっかりと練習してみます!
原因として多いのは
- 「バッテリー切れ」
- 「突風」
- 「機体の整備不良」
です。
これらが原因とならないよう、飛行の際は事前点検を行い、充分に注意してドローンの飛行を楽しみましょう!