「空の産業革命」と呼ばれ、注目を集めるドローン。
現在でも、すでに写真や動画の空撮から工場やビル、太陽光パネル点検、そして工事現場における測量や田畑でのリモートセンシングなどでの利用が進んでますね。
そんなドローンが自分で格安で作れるのよ。
自作でドローン?!
俺も作ってみたいぜ!
ドローン自作、DIYドローンのメリットから費用、必要なキット、代表的なパーツや参考となる書籍や動画などの情報を紹介します。
初心者の方でも、この記事を一通りお読み頂ければ、ドローン自作の概要がつかめるのでぜひ参考にして下さい。
では参ります。
目次
自作ドローンのメリット
「なぜ、ドローンをつくるのか?」その答えは様々ですが、ドローン自作に取り組む人たちは以下のような動機や目的をもっていることが多いようです。
- 作るのが楽しい
- ハードウェアエンジニアリング、ソフトウェアプログラミングなどが学べる
- サークル、同好会として活動することで、友人づくりのきっかけになる
- レースで勝つための、軽量・高速な機体が作れる
- 航空法の規制対象となる200グラム未満かつ、高性能な機体が作れる
- 荷物輸送などができる大型機体がつくれる ※ただし高度な専門知識が必要
自作ドローンの費用・価格
ドローン自作といっても、先に挙げた通りその目的は千差万別です。
「インターネットの通販で購入した半完成品のキットを、組み立てて楽しむ」という趣味としての自作もありますし、「ベンチャー企業が資金調達をして、特殊機体の製造に挑む」という事業レベルの「自作」も存在します。
自作ドローンの価格例
パーツを別々に買い集めるのではなく、必要な「キットセット」を、購入する場合はだいたい10,000円前後です。
これに、受信機(5,000円前後)、バッテリー(3,000円前後)やケーブル、結束バンド、六角レンチなどの工具などの数千円を買い足せばOKです。
また、操縦には追加で5,000円〜30,000円程度のプロポ(コントローラー)が必要になります。
こういった価格を踏まえると「セットキットを買ってドローンを自作した場合の価格(総額)は25,000円程度がひとつの目安」となりそうです。
なお、組み立てや設定の不備で部品を割ってしまったり基盤を焼いてしまったりした場合は「買い直し」が必要になり、初心者の場合は実際にそうなるケースも少なくないので、予備部品を買う金額も先に予算として考えておくほうが無難と言えそうです。
自作ドローンの魅力は「安さ」ではない
初心者がドローンを自作しようとした場合でも、その費用は完成品を購入するより割高になる場合がほとんど。
シンプルなトイドローンであれば、Amazonなどのネット通販で5,000円前後から購入できるので、最安値でドローンを手に入れる場合はこちらが最有力候補です。
最低限知っておきたいドローンの飛行、方向転換の基本原理
ドローンの飛行や方向転換の基本原理をまとめていきます。
これを知った上で組立てないと、ただ部品を組み合わせただけの機体になってしまうことがあります。
1.ドローンの飛行原理
ドローンが飛行する原理としては、飛行機と同じように「揚力」という力を使っています
「揚力」は上方向に作用する力です。
翼の形状をしたものに空気が分断され、「速い風」と「遅い風」に分かれることによって、発生する圧力差によって生まれます。
ドローンでは、4つのプロペラを回転させることによって、プロペラの翼に揚力が発生することで飛行が可能です。
また、4つのプロペラがすべて同じ方向に回転したいた場合、ドローン自体が回転してしまいます。これは「反トルク作用」という現象です。
この半トルク作用を抑えるために、隣同士のプロペラを逆向きに回転させるように配置すると、上向きの揚力だけを使うことができます。
2.ドローンの方向転換の原理
ドローンの方向転換は、プロペラによる揚力の調整によって行われます。
それぞれのプロペラの回転数を調整することによって、各プロペラに発生する揚力をコントロールすることで、進行方向を変えることができます。
具体的には、前方のプロペラの回転数を落とし、後方を上げると、後方のプロペラの揚力が強まり、前傾姿勢になることで、ドローンは前方へ進みます。
このように、プロペラの回転数の調整による揚力のコントロールによって、機体を制御してるの。
この2つが基本的なドローンの飛行原理ね。
ドローンを自作するときには、このような物理や力学などの知識があったほうがいいでしょう。
ドローンを自作する手順
ドローンを自作するにあたって、すべてのパーツが揃っている組み立てキットを購入する方法と、それぞれのパーツを自分で選んで作る方法があります。
組み立てキットは説明書通りに組み立てていけばいいので簡単に作ることができるでしょう。
パーツを選びながら作りたいという場合は、自作用のオリジナル設計図を作る必要があります。
フレームを選び、自作ドローンの大きさや目的を決めましょう。
フレームを組み立てたら、モーターの取り付けです。
フレームの四隅にプロペラを取り付けるためのモーターをネジで止めていきます。
フレームの大きさに合わせて長さを調整したフライトコントローラーをモーターに半田付けします。
それから配電盤をフレームに取り付け、フライトコントローラーを配電盤に付けます。
各モーターにESCも取り付け、それを配電盤に繋ぎます。
プロペラの取り付けは、向きに気をつけながら行いましょう。
間違って取り付けるとドローンは飛び上がることができません。
ドローンが動くことを確認したら、実際に飛ばして飛行確認をします。
自作ドローンが問題なく飛行できているか確認するのが目的ですから、時間をかけて丁寧に行ってください。
不具合が見つかったら修正しながら、自作ドローンの性能を上げていきましょう。
当サイトのおすすめドローン自作キットはこちらです。
自作ドローンを飛ばす際の注意点
自作ドローンが完成したらさっそく飛行を楽しみたいですよね。
しかし、守るべきルールがあるので、ドローン飛行の際には注意が必要です。
例えば航空法によるルールがあり、空港周辺、150m以上の上空、人家の集中地域では許可なしでの飛行が禁止されています。
また、飛行の方法に関してもルールがあり、飛行は日中に行うこと、目視範囲内で行うこと、イベント会場で飛行することは禁止、物質投下は禁止などが定められています。
飛行のルールに関して詳しく知りたい方はこちらを参考下さい。

航空法の規制対象になるのは重量が200g以上のドローンです。
200g未満であれば規制対象外になります。
自作ドローンを飛ばすのに許可がいるかどうかを確かめるようにしましょう。
さらに電波法に引っかかったり、アマチュア無線免許が必要だったりするケースもあるので、事前に調べておくことが大切です。
調べたけれどよくわからないという場合は、国土交通省の電話対応窓口(無人航空機ヘルプデスク)に問い合わせてみるといいでしょう。
まとめ
自作ドローンのメリットとしては、何より費用が安く済むという点が挙げられます。
自作ドローンでは、9万円ほどの費用でドローンを手に入れることができるので、それなりの機能を持ったドローンよりも安いですね。
また、自分の好きなパーツでドローンを組み立てることができる点や、ドローンに求める性能に合わせてカスタマイズできる点など、自作をするメリットは盛りだくさんです。
自作ドローンはメリットがたくさんありますので、非常におすすめです。
俺も早速、自作キット買ってくるぜ!