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【2020最新版】ドローンで散布できる農薬の確認方法とは?残留農薬基準について徹底解説!

エリカ
エリカ

農業における分野でもドローンの普及が進むいま、ドローンで農薬を散布ができればと考える方が増えているの。

ドローンを活用すれば、コスト、人件費削減などさまざまなメリットがあげられますが、これまで使用していた農薬が使えるわけではないのよ。

タクミ
タクミ

確かにドローンで農薬散布できたら普段より効率的にできそうだな。

という事で今回は

  • ドローンで散布できる農薬とは
  • 散布できる農薬を確認する方法
  • 残留農薬基準について

この3点を中心に解説していきます。

では早速、以下を確認していきましょう。

ドローンで散布できる農薬か確認するためには

冒頭で触れた通り、ドローンで農薬散布をする場合、従来と同じ農薬を使用できない可能性があります。

そのため、事前にドローンでの農薬散布に使用できる農薬か、使用できない場合は、他にどのような農薬が存在するのか確認しておかなければなりません。

なお、従来使用していた農薬をはじめ、農薬は国の審査に通ったものでなければ使用できないと農薬取締法で定められています。

ドローンで散布できる農薬も同様となりますので、まずは登録農薬であることを確認しておきましょう。

ドローンで散布できる農薬か確認する方法

以下でドローンで散布できる農薬かどうかを確認する方法を解説していきます。

早速確認していきましょう。

農薬のラベルで確認する方法

どの農薬にも、製品ラベルが表示されていることはご存じの通りです。

この製品ラベルに記載されている項目は下記になります。

  • 商品名
  • 登録番号
  • 名称および種類
  • 成分
  • 毒物の表示
  • 危険物の表示
  • 対象作物
  • 適用害虫
  • 希釈倍率
  • 10haあたりの散布量
  • 使用時期
  • 総使用回数
  • 使用方法

ドローンで散布できるかどうかは、上記の使用方法の部分で確認することができます。

使用方法には、「湛水」「無人ヘリコプター散布」「散布」など、それぞれの農薬にあった方法が記載されています。

そのうち

  • 「無人ヘリコプター散布」
  • 「散布」

と書かれたものが、ドローンで散布できる農薬となっています。

「産業用無人航空機用農薬」を活用

上記の方法でドローンで散布できる農薬か確認することはできますが、手元にない農薬や、近くの取り扱い店に農薬がない場合は確認することができません。

そのような場合には、「産業用無人航空機用農薬」を活用すれば簡単にドローンで散布できる農薬か確認することができます。

「産業用無人航空機用農薬」にアクセスし、作物名や病害虫名、薬剤の種類などから検索をかけ、使いたい農薬のページを表示させれば、製品ラベルに記載されている内容の閲覧が可能です。

新しく登録された農薬や、産業用無人航空機に関連する情報も掲載されています。

サイト利用は会員登録も必要ありませんので、気軽に利用してみてください。

詳しくはこちら

「散布」のみの農薬は注意が必要

上記で、製品ラベルに「無人ヘリコプター散布」または「散布」と書かれていれば、ドローンで散布できる農薬であると解説しましたが、1つ注意点があります。

「無人ヘリコプター散布」と書かれた農薬と、「散布」と記載された農薬では希釈倍率が異なります。

「無人ヘリコプター散布」と書かれたものは、希釈倍率が8~16倍ほどとなっている一方、「散布」と書かれている農薬は、希釈倍率が1000~2000倍ほどです。

希釈倍率が大きく異なるので注意してください。

なお、ラベルに書かれている希釈倍率と異なる希釈倍率で散布した場合、農薬取締法違反になります。

「残留農薬基準」とは

前項で、希釈倍率を間違えると農薬取締法違反となると説明しましたが、ドローンを活用した農薬散布はもちろんのこと、従来の方法でも関係してくるものです。

農薬の安全性と適切な使用を目的として農薬取締法が制定されましたが、希釈倍率を間違った状態で散布するほか、対象とされる作物以外に農薬を散布した場合も違反となります。

これは、残留農薬基準で決められた事項で、すべての農薬、作物に設定された基準値を超えた食品は流通が禁止されています。
※残留農薬基準とは、食品中に農薬の残留する量が安全と評価された範囲で決められ、設定されている基準です。

ドローンで農薬を散布する場合、従来の散布方法より風の影響を受けやすいです。

そのため、風の影響で対象とされる作物以外に農薬が散布されないように注意しなければなりません。

ドローンで農薬を散布する際は、風の強さ、風向きなどを考慮し、安全な農薬散布を行ってください。

ドローン農薬散布における今後

ドローンで農薬を散布する方法は、従来の農薬散布に比べ非常に画期的な方法です。

しかし、希釈倍率や残留農薬基準をはじめ、安全な方法でおこなう技術や知識が必要となります。

現在、ドローンの普及に伴い、ドローンに関連する法律も整ってきたり、これまでの法律が見直されたりなど、さまざまな変化が起こっています。

ドローンの法律に関して詳しく知りたい方はこちらの記事を参照下さい。

【2020最新版】ドローンの法律・ルールを簡単に解説!新たな規制や航空法とは? 「ドローンに関わる法律は何? どれだけあるの?」 という素朴なギモンを解消するべく、ドローンに関連する情報をまとめ...

例えば、2019年7月に、「空中散布における無人航空機利用技術指導指針」が廃止され、これまでより手続きが簡単におこなえるようになりました。

国や都道府県に提出が必要だった散布計画書も、散布区域周辺へ事前に知らせることで提出しなくていいということになっています。

また、ドローンで散布できる農薬が2018年3月時点で271剤でしたが、2019年2月には646剤と2倍以上に増えています。

農林水産省の発表によると、2022年度末までに846剤の農薬登録を目指しているとしています。

まとめ

エリカ
エリカ

このように、ドローンの農薬に関する状況は目まぐるしく変化しているのよ。
規制緩和や登録農薬数の増加で、ドローンでの農薬散布に踏み出せなかった方も取り入れやすくなるなど、さらなるドローンの活用が広まると考えられているわ。

タクミ
タクミ

ドローンによって若者の農業離れなんかも、解決してくれればいいな!

今後の情報にも注目しながら、安全にドローンを活用して農薬散布を行いましょう。