【ドローンキーパーソンインタビューVol.13-2】佐々木光洋氏が作品作りで最も重視するポイントを語る | DRONE OWNERS ドローンの楽しさを伝えるメディア

【ドローンキーパーソンインタビューVol.13-2】佐々木光洋氏が作品作りで最も重視するポイントを語る

  • 日付2017.08.02
  • 株式会社NAVA 代表取締役でドローングラファの佐々木光洋氏にお話を伺う2回目
  • 「Drone Movie Contest 2017」でグランプリを受賞した作品の裏話を披露
  • 佐々木氏が映像制作で最も重視するポイントとは

映像の作り方は人によってさまざまだ。3月に開催されたドローン空撮映像のコンテスト「Drone Movie Contest 2017」でグランプリを受賞した佐々木光洋氏の作品は、いったいどのようにして生まれたのだろうか。今回は、この作品が生まれた過程と、作品作りで最も重視するポイントについてお伺いする。

田口『Kanlaon Volcano(Canlaon) Aerial shoot』の火口やジャングルの雰囲気は大迫力でしたね。コンテストの審査員として作品を見させていただきましたが、全会一致のグランプリ選出でした。

株式会社NAVA 代表取締役、ドローングラファ 佐々木光洋氏

株式会社NAVA 代表取締役、ドローングラファ
佐々木光洋氏

佐々木実はあの映像は2015年に撮影したもので、今撮るとしたらまた違う撮り方があるかな…と思いますが、グランプリをいただけたのはとてもうれしいです。

田口撮影は2015年なのですか。最新のドローンを使わなくても、あれだけの作品を作れるということですね。佐々木さんの作品作りのこだわりはどんなところにあるのでしょうか?

佐々木作品作りでは、BGMがすごく重要だと考えています。

田口BGMですか。映像の撮り方とか、編集の組み合わせ方ではないのですね。

佐々木BGMは大切です。映像を評価するときはたいてい画(え)作りの話になりがちですが、そうではないと考えています。BGMが半分以上を占めているのではないでしょうか。映像を盛り上げるために音楽は重要なポイントになると思うので、編集をするときはBGMから決めていきます。

田口なるほど。BGMはどのような基準で決めるのですか?

佐々木作る作品のテーマ性というか、雰囲気をどのようしたいかによって選んでいます。『Kanlaon Volcano(Canlaon) Aerial shoot』で例えると、クライマックスがあることを前提に、最初は緊張感があり、エンドがある…というストーリー性がある音楽を探しました。そして、その音楽を100回くらい聞いてイメージを頭の中で作ってから、映像を組み立てます。

田口音楽から映像のイメージを固めていくのですね。ちなみに、カンラオンは初めから被写体として狙いを定めて撮影に行ったのですか?

佐々木実は、たまたま行った場所でした。初めは全然、カンラオンに行く予定はなかったです。

田口ええ!?そうなのですか?てっきり、カンラオンが撮りたくて、下調べを入念にした上で撮影に挑んだのだろうと思っていました。

佐々木いや、仲のいい友人から、LCCを使うと安くフィリピンに行けると聞いて「じゃあ行こう!」という話になりました。その友人は登山が好きで、たまたま見つけてきた山がカンラオンだったのです。

田口なんと!たまたま見つけてきた山にドローンを持ってたまたま行った…という経緯なんですね。

佐々木もともとカンラオンはあまり写真や映像が撮られていない山で、事前情報がほとんどなく、現地に行くまでどのような山かもわからない状態でした。しかも、そんな軽い気持ちで行ってみたら登山に5時間近くもかかる本格的な山で、登山靴じゃなくて普通の靴で行ってしまったので、とても後悔しましたよ。体中のあちこちヒルに血を吸われて、大変でした。

株式会社NAVA 代表取締役、ドローングラファ 佐々木光洋氏

田口非常にインパクトが強い火山だったので、よほどあの山にほれ込んで撮りに行ったのかと思っていました。

佐々木日本だったらロケハンをして映像のイメージを持ちながら撮影をするのですが、海外は実際に行ってみないとどんな場所かわからないケースも多いので、足を運んで感じたイメージをもとに曲を決めました。荘厳でエピックな雰囲気を出すことを目指して編集しました。

田口撮影方法は、大型機にカメラを積んでるのかなと思ったのですが、合ってますか?

佐々木いや、あのころ(2015年)はPhantom 2が主力でした。カメラはアクションカメラのGoProです。アクションカメラ特有の広角カメラが特徴ですね。

田口そうか、その時代ですよね。みなさん、GoProの広角カメラのゆがみを補正しながら編集していました。

佐々木そうですね。私もいつもならそうしていたのですが、カンラオンの場合は、ゆがみを補正してしまうと画面の中に収まりきらなかった。そのまま使ったほうが迫力が出ていいな、と思ってあの映像にしました。

田口それが功を奏して、非常に迫力のある映像でした。あれほど広角な画面は他の応募作品にはなくて、見ていてとても新鮮な、グランプリに推したくなる作品でした。次回も引き続き、作品作りについて聞かせてください。

まとめ

カンラオンに行ったのはまったくの偶然だったという佐々木氏だが、現地で感じた山の魅力を見事に頭のなかで膨らませている。映像作品にまとめるセンスが優れているからこそ、偶然出会った被写体を非常に魅力的な映像に仕上げることができるのだろう。なかなかすぐに真似できることではないが、ぜひ作品作りの参考にしてほしい。次回はより具体的な編集手法についてお話を伺っていく予定だ。掲載は8月9日(水)を予定。お楽しみに!

関連リンク

「絶景ハンター」佐々木氏のInstagram

株式会社NAVA (ナバ)
http://www.nava.tv/

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インタビュアー紹介
田口 厚
インタビュアー:田口厚株式会社 Dron é motion(ドローンエモーション)代表取締役
1998年〜IT教育関連NPOを⽴上げ、年間60回以上の⼩学校現場における「総合的な学習」の創造的な学習⽀援や、美術館・科学館などにてワークショップを開催。その後Web制作会社勤務を経て中⼩企業のWeb制作・コン サルティングを主事業に独⽴。
2016年5⽉株式会社Dron é motionを設⽴、IT・Web事業のノウハウを生かしながら空撮動画制作・活⽤⽀援を中⼼に、ドローンの活⽤をテーマにした講習などの企画・ドローンスクール講師、Web メディア原稿執筆などを⾏う。「Drone Movie Contests 2016」 ファイナリスト。
http://www.dron-e-motion.co.jp/

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