【ドローンキーパーソンインタビューVol.11-2】ハブ&スポーク戦略でドローン事業を加速させるブルーイノベーション | DRONE OWNERS ドローンの楽しさを伝えるメディア

【ドローンキーパーソンインタビューVol.11-2】ハブ&スポーク戦略でドローン事業を加速させるブルーイノベーション

  • 日付2017.06.07
  • ブルーイノベーション株式会社 代表取締役の熊田貴之氏にお話を伺う2回目
  • 2回目の今回は、同社が進めるハブ&スポーク戦略について
  • 夜間の室内で自動飛行できるドローンに使われている技術とは

古くからドローン関連ソリューションを提供し、近年では一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の事務局運営や、ドローン専用飛行支援地図サービス「SORAPASS」の開発など、幅広い分野でドローンのサービスを提供するブルーイノベーション株式会社。
連載2回目の今回は、代表取締役の熊田貴之氏に、同社のハブ&スポーク戦略や、夜間の室内で自動飛行できるドローンを使ったサービス「T-FREND」などについて詳しく伺う。

「ハブ&スポーク戦略」で開発事業を加速させるブルーイノベーション

田口ブルーイノベーションでは、どのような軸を持ってドローンの開発を進めているのでしょうか?

熊田センサーユニットの技術とクラウドの技術、2本の柱で開発しています。クラウドはドローン専用飛行支援地図サービス「SORAPASS」がそれにあたります。

ブルーイノベーション株式会社 代表取締役 熊田貴之氏

ブルーイノベーション株式会社
代表取締役 熊田貴之氏

田口センサーユニット開発の主軸は何ですか?

熊田RICOH、東京大学と共同で開発している超広角ステレオカメラを搭載したドローンです。この開発は、3社で3年前から進めてきました。自己位置の推定と、3D地図の生成を利用して、GPS信号が入らない場所でも自動飛行ができるシステムです。

RICOHステレオセンサードローン紹介

田口3月に開催されたJapanDrone2017でも展示されていましたね。ほかにはどのようなドローンを開発していますか?

熊田最近は、オフィスワーカーが健康に働くことを後押しするサービス「T-FREND」を発表しました。ドローンでオフィス警備をしながら、オフィス内も自動巡回して社員の帰宅を促して、社員の健康増進を促進するというサービスです。大成株式会社、東日本電信電話株式会社 (NTT東日本)、当社の3社で提携して開発したサービスです。

田口これは大きな話題になりましたね。技術的には、どこがポイントになるのでしょうか?

熊田ポイントは二つです。一つは夜間の室内で自動飛行ができる点、もう一つは自動で充電できる点です。

田口夜間の室内で自動飛行ができるということは、GPS信号も映像解析技術も使わずに自動飛行ができるということですよね?

熊田「T-FREND」のドローンではいくつかのセンサーを組み合わせることで、暗闇の室内での自動飛行を実現しています。
ただドローンをカスタマイズして提供するということではなく、サービスとビジネスモデルを作り上げるところまでやるというのが、ブルーイノベーションの強みです。

ブルーイノベーション株式会社 代表取締役 熊田貴之氏

田口もう一つの開発分野であるクラウドサービス「SORAPASS」についても詳しく教えてください。

熊田世界では今、UTM(Unmanned Aerial System Traffic Management=ドローン管制)が話題になっていますが、UTMの可能性については私たちも数年前から気になっていました。そこで、まずはインターフェースとしての地図を準備し、ユーザーのみなさんに少しでもUTMのメリットを提供できるサービスを…ということで開発したのが「SORAPASS」です。

飛行禁止エリアや飛行危険エリアの情報を地図上に表示する「SORAPASS」

田口サービススタート当初は飛行禁止エリアがわかる地図サービスでしたが、今ではいろいろな機能が付加されていますよね。

熊田国土交通省への飛行許可申請書作成をサポートする機能や、雨雲レーダー、高度別の風速予報などを確認できます。飛行禁止エリアも今までの二次元の地図だけでなく、高度なども確認できる三次元データを閲覧できるようになっています。会員数も2万人に増えました。

田口こういった幅広いドローン事業を行っている会社は、ほかにあまりないですよね。

熊田私は「ハブ&スポーク戦略」と言っているのですが、ハブ=プラットフォーム事業、スポーク=ソリューション事業です。ハブは「SORAPASS」や物流用ドローンポートシステムなどを指し、スポークは「T-FREND」のようなソリューションサービスを指します。こういった、運用の基礎となるプラットフォーム開発(=ハブ)と、それを使ったソリューションサービスの開発(=スポーク)を両方行っていくことで、ドローン事業のスピードを加速させることができます。この「ハブ&スポーク戦略」が、ブルーイノベーションを成長させています。

まとめ

プラットフォーム開発にとどまらず、その技術を使ったソリューションまで開発するブルーイノベーション。それが、ドローン業界としてオンリーワンの存在になっている理由かもしれない。
また、ブルーイノベーションといえばJUIDA事務局としてもおなじみだ。実は、JUIDAの設立を手掛けたのもブルーイノベーションだ。次回は、JUIDA構想や設立の経緯について詳しくお聞きしたいと思う。

インタビュアー紹介
田口 厚
インタビュアー:田口厚株式会社 Dron é motion(ドローンエモーション)代表取締役
1998年〜IT教育関連NPOを⽴上げ、年間60回以上の⼩学校現場における「総合的な学習」の創造的な学習⽀援や、美術館・科学館などにてワークショップを開催。その後Web制作会社勤務を経て中⼩企業のWeb制作・コン サルティングを主事業に独⽴。
2016年5⽉株式会社Dron é motionを設⽴、IT・Web事業のノウハウを生かしながら空撮動画制作・活⽤⽀援を中⼼に、ドローンの活⽤をテーマにした講習などの企画・ドローンスクール講師、Web メディア原稿執筆などを⾏う。「Drone Movie Contests 2016」 ファイナリスト。
http://www.dron-e-motion.co.jp/

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