【ドローンキーパーソンインタビューVol.14-4】ORSO代表取締役社長 坂本氏が語るドローン市場発展への展望 | DRONE OWNERS ドローンの楽しさを伝えるメディア

【ドローンキーパーソンインタビューVol.14-4】ORSO代表取締役社長 坂本氏が語るドローン市場発展への展望

  • 日付2017.09.27
  • 株式会社ORSO代表取締役社長 坂本氏とドローンレースパイロット・エバンジェリスト 高宮氏にお話を伺う最終回
  • 「市場の発展のためにはまだまだピースが足りない」と語る坂本氏
  • 坂本氏、高宮氏が進める「DRONE STAR™」のアプリの展望とは

株式会社ORSO代表取締役社長 坂本義親氏とドローンレースパイロット・エバンジェリスト高宮悠太郎氏にお話を伺う最終回となる今回は、坂本氏が感じているドローン業界の現状や、お二人が描く「DRONE STAR™」の展望について、率直に語ってもらった。

田口坂本さんが考えるドローンの未来について教えていただけますか?

坂本この3年半ほどドローンに関する取り組みをやってみて、僕はこの黎明期の市場においてすごく有意義な時間を過ごさせてもらっているなぁと思っています。まず、想定していた以上にプレーヤーの方々が増えたし、以前に比べ各分野ごとに仕組み化も進んでいる。空撮、レース、学校に引き続き、今年はドローンでの農薬散布元年で、これから測量や点検などさまざまな産業分野での利活用が進んでいくと思います。なんだけど、まだまだ市場を形成するためのピース(Piece)がまだまだ足りない。

株式会社ORSO 代表取締役社長 坂本義親氏

株式会社ORSO 代表取締役社長 坂本義親氏

田口どんなピースが不足していると感じていますか?

坂本まずは、活用したい人は多いんだけど、「したい」でとまってる方が多い。それは、わかりやすく各分野において目的やメリットを提示、共有することが必要だろうと。あと、パイロットや職業として従事している方々の負担を減らし、専門分野に使える時間を増やすことだと考えています。

田口そこに危機感を持っておられる?

坂本はい。まずはドローンを使うことでコストが安くなるのか、または新しい感動体験やコンテンツができるのか?を、わかりやすく提示していきたいと考えています。また、産業利用の場合、パイロットは操縦や機器のメンテナンス、安全ポリシーとは別に、契約業務や販路確保など総合的な経験が必要で、パイロットが本来の目的に集中する時間が少ないように思います。営業行為や人とのコミュニケーションはもちろん当たり前にやろうよ!と言われるかもしれませんが、実際に苦手な方もいます。僕も同じくですが(笑)。少しでも専門的な目的を達成してもらうため、アプリ化したり、そのアプリを作るための土壌整備が必要かと。あ、あと、マーケティングやUXをデザインしてくれる新規参入の会社を増やすことですね。そこはこれからドローン事業に参入検討してくださっている既存の事業会社との包括的な連携はもちろんのこと、スタートアップ企業やそれを支えるファンドに期待したいですね。*注1

DRONE FUNDアドバイザリーボード

DRONE FUNDアドバイザリーボード

田口確かに。

高宮ホビーユーズの場合で考えると、僕はドローンを今よりももっと楽しんでもらえるんじゃないかと、強く思っています。そういう意味では、6月に発売されたDJIの高性能なミニドローン「SPARK」は、ドローンに搭載されたカメラ映像をリアルタイムで画像認識して手を認識し、その手の動きでドローンを操作できるんです。このハンドジェスチャー機能は本当にクリエイティブな機能だと思うんですよね。新しいテクノロジーでUXを実現し、ユーザーファーストを実現する、本当に素晴らしいです。

ドローンレースパイロット・エバンジェリスト 高宮悠太郎氏

ドローンレースパイロット・エバンジェリスト 高宮悠太郎氏

田口そうですね、機体も機能も、進化するスピードが目覚ましいです。

高宮ええ。ただ一般のユーザー目線だと、求めていた素晴らしい機能があっても、「普通にどこでも使えるか」と考えると、一眼カメラのようにパっと出して風景を切り取るには、まだ課題が多いかもしれません。*注2

田口ユーザー目線からすると、ドローンを気軽に利用するには、まだハードルがあるということですね。

坂本一般の方がドローンでこんなに面白い事できるんだ!って体験してもらえるような体験デザインが今後さらに必要だと考えています。今までどうしてこれがなかったんだ!と言われるようなサービスを作りたいですね。これまで携帯電話のサービスに関わってきた経験からいくと、日本はソフトウエアを使ったサービスづくりは世界でもずば抜けてセンスがいいように感じています。課題に気づく力や、きめ細かい顧客対応、UXデザインなどが挙げられる。スマホというハードの上でメルカリなどが流行したように、ドローンというハードウエアの上で、アプリやソフトウエアでサービスがたくさん作られていくような、そんな変化をはやく起こしていきたい。

田口では最後の質問をさせてください。この連載では恒例の質問なのですが、お二人にとってドローンとは何でしょうか?

高宮僕にとっては、新しい視点をくれる「目」だったり、体の一部ですね。体のどこの部位なのかというと、時と場合によって変わってきます。物を運ぶ「手」かもしれないし、まだスピーカーは入っていませんが、遠くの声を聞ける「耳」なのかもしれない。僕の体を拡張してくれる存在です。

田口なるほど。坂本さんはどうですか?

坂本ドローンは僕にとってみて、ツールです。アプリやサービスを絡めやすいので、スマホのような存在として捉えています。高宮くんの言っている身体拡張とも近いです。どう拡張させサービスをわかりやすく、使いやすく構築するかを考えていると、気持ちが燃えてきますね。

田口燃える部分であり、萌える部分なんでしょうね(笑)。

坂本そうだと思います(笑)。ドローンって、やったことのない人に面白さを説明するのが結構難しいんですよ。だから、まずは「DRONE STAR」のゲームをやってもらいたい。ゲームを進めていくと、左側からソフトクリームが飛んでくるから、まずはそれをよけてみて、友達と得点を競ってみてしてほしい。そうやっているうちに操縦も覚えてるし、ドローンの楽しさをそのユーザーさんがまた友達に広めてくれると思っています。話題が起こり、自然発生的に伝播するような、そんなドローンサービスを世界に向けて発信していきたいと思います。

*注1 DRONE FUND
2017年5月に、元コロプラ副社長 千葉功太郎氏が立ち上げたドローンスタートアップに特化した投資ファンド。坂本氏はアドバイザリーボードメンバー、出資者として参加。

*注2 SPARKは重さが300gのため無人航空機の分類となる。そのため飛行場所によって航空局等へ事前の許可が必要となる

まとめ

ドローンを通じてグローバルに、世界中の人が楽しめることを仕掛けていくと話す坂本氏。そしてドローンには身体拡張としての大きな魅力を感じている高宮氏。「足りないピースを共に埋めていきたい」と意欲的に語る二人が用意する、未来への伏線が楽しみでならない。

 

■関連リンク

○株式会社ORSO
https://www.orso.jp

○楽しみながら学ぶ室内練習用18gのドローン
DRONE STAR™
https://www.dronestar.jp

○ドローン事業者と依頼者を繋げる
dronemarket
https://www.dronemarket.jp

○do株式会社
https://www.dojapan.co.jp

○DRONE FUND
http://dronefund.vc

○慶應義塾大学SFC研究所
ドローン社会共創コンソーシアム
http://drone.sfc.keio.ac.jp

 

インタビュアー紹介
田口 厚
インタビュアー:田口厚株式会社 Dron é motion(ドローンエモーション)代表取締役
1998年〜IT教育関連NPOを⽴上げ、年間60回以上の⼩学校現場における「総合的な学習」の創造的な学習⽀援や、美術館・科学館などにてワークショップを開催。その後Web制作会社勤務を経て中⼩企業のWeb制作・コン サルティングを主事業に独⽴。
2016年5⽉株式会社Dron é motionを設⽴、IT・Web事業のノウハウを生かしながら空撮動画制作・活⽤⽀援を中⼼に、ドローンの活⽤をテーマにした講習などの企画・ドローンスクール講師、Web メディア原稿執筆などを⾏う。「Drone Movie Contests 2016」 ファイナリスト。
http://www.dron-e-motion.co.jp/

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