【ドローンキーパーソンインタビューVol.15-3】堀内氏がスクール卒業後、売れっ子パイロットになるまで(株式会社FLIGHTS) | DRONE OWNERS ドローンの楽しさを伝えるメディア

【ドローンキーパーソンインタビューVol.15-3】堀内氏がスクール卒業後、売れっ子パイロットになるまで(株式会社FLIGHTS)

  • 日付2017.11.08
  • 株式会社FLIGHTS代表取締役社長 峠下氏とパイロットの堀内氏にお話を伺う第3回目
  • 今回は、女性パイロット 堀内氏のFLIGHTS入社後の成長に迫る
  • 堀内氏の仕事へのこだわりとは?

株式会社FLIGHTS 代表取締役社長 峠下周平氏(奥)と株式会社FLIGHTSの女性パイロット 堀内亜弥氏(手前)

 

ドローンの広告・宣伝に関する業務や代理業務など幅広く手がける株式会社FLIGHTS(フライト)のパイロット 堀内亜弥氏が入社後からドローンを本業として取り組み、いま撮影の第一線で活躍しているのはなぜか。準備、撮影、クライアントへの気遣いについて詳細に伺う。

田口副業として考えていたドローンを、FLIGHTS入社後から本業として取り組むことになり、最初はどのようなことからはじめたのですか?

堀内入社して本業でやっていこうと思ったものの、スクールを卒業しただけだったので、技術レベルとしてはまだまだでした。それでもいち早く仕事を受けたかったので、その頃はいつも古河にあるドローン飛行練習場に通っていましたね。

株式会社FLIGHTSの女性パイロット 堀内亜弥氏

株式会社FLIGHTSの女性パイロット 堀内亜弥氏

田口一人でですか?

堀内そうです、一人で。朝から電車に乗って、その後タクシーに乗り継いで、練習場まで通っていました。練習場に着いたら、DJI CAMP(技能認定試験)のカリキュラムの内容を一通りやっていましたね。特にホバリングや、ATTIモード(GPSやポジションニングカメラからの位置情報を取得しない飛行)での飛行練習をひたすらやっていました。
早朝の練習以外にも、先輩社員のベテランオペレーターの空撮現場に一緒に同行させてもらっていました。

田口同行するときは、どのような視点で現場を見ているのですか?

堀内自分が操縦していたらどう撮影するだろう?という視点です。オペレーターの邪魔にならない程度に質問攻めにしていました(笑)今、その動きをしたのはなぜですか。この角度で撮影しなかったのはなぜですか。とか。

田口実際に現場で見たことを自主練でやることもありましたか?

堀内はい、やっていましたね。洞窟があり、その間を通り抜けるという撮影があった時に、そういう場所ではGPS機能が途切れてしまいATTIモードになるので、その時に、最速スピードを出すと、普段と比べてどのくらいのブレが出るのだろう?と思って、実戦を踏まえた練習をしていました。

田口現場に行く前に課題をつぶしておくのは、大事ですね。その熱心な堀内さんを信頼して峠下さんも案件を渡すようになっていったのですか。

峠下そうですね。かなりの数の現場に同行する中で、堀内自身がこなす案件数も増えていきました。そうしたら徐々に、既存のベテランより、堀内に仕事をお願いしたいという依頼が増えていったのです。

株式会社FLIGHTS 代表取締役社長 峠下周平氏(右)

株式会社FLIGHTS 代表取締役社長 峠下周平氏(右)

田口おお!それはすごい!なぜそれほど上達することができたのでしょうか。

峠下堀内が撮影することが本当に大好きだったからではないですかね。撮影にはいろんな技法があると思うのですが、それを習得するためには海外の映像をたくさん見て情報収集をしたり、クライアントからもっとニッチなニーズをくみ上げたりすると思うのです。堀内はくみ上げたものをしっかとリスト化していて、1個1個全部整理し、練習して丸ごと自分のものにしているのです。そして、それをクライアントに対して提案していくということまでが、ちゃんと流れになっていました。

田口なるほど、好きだから素直にその作業ができていた。それで依頼される事が多くなっていったのですね。

堀内そうですね。いろんな案件がきていましたね。映像専門の方からの案件や、テレビ業界からは、海外での撮影案件とか。

田口海外撮影のオファーもあったのですか!

堀内はい、アメリカでの空撮案件でした。アメリカのドローンの現状がよく分からないので調べたところ、映像を商業用として使うのであれば、FAA(米国連邦航空局)の資格が必要ということが分かり、当時は撮影の期日も迫っていたこともありすぐ取得をしにいきました。

田口それがFAAライセンス取得のきっかけだったのですね。もともとFAA小型機の免許をお持ちということで、ある程度、法律面などについては理解されていたのではないですか?

堀内そうですね。その他にドローンだけの法律も追加されていたので過去問を解いて、ほぼ100%合格できるという状態までもっていき受験しました。

田口それで見事合格して、海外案件をこなされたのですか。

堀内それが、実はその案件…流れてしまいました(笑)。
テレビ局からの依頼だったのですが、世界中を回って撮影する企画で、全ての撮影に同行するという依頼だったのです。それぞれの法規制調べて提出したのですが、やはり、現地のオペレーターが提出した方が企画や申請が通りやすいということが分かったようで(笑)。

田口せっかく資格を取ったのに、残念でしたね。その資格はまだ使用していないのですか?

堀内はい。せっかく取得したので撮りたいなとは思っています。

田口そうですよね。やはり日本からわざわざパイロットを連れて行くケースは少ないのですかね。先ほど、峠下さんが堀内さんへの撮影依頼が増えていったとおっしゃっていましたが、実際に堀内さんが撮影の時に行っていることを教えていただけますか?

堀内案件を受ける際には、必ず事前にクライアントにどのような撮影をするのか全部聞いてシミュレーションします。自分にそれができるかできないかの判断を当日にすると、クライアントにも迷惑をかけてしまうと思うので。

田口事前のヒアリングは重要ですよね。

堀内細かいことを言ったら、持ち物のチェックリストを作成して前日・当日にチェックしていますね。頭の中でわかっていても漏れていることがないようにしています。当日は、クライアントとのフライトプランを共有します。ドローンへの理解がそれほど深くないクライアントも多いので、危険飛行にならないように口頭説明には時間をかけます。

田口撮影については?

堀内映像のカク付きにはかなり気をつけています。他には、撮影したカットをどこのシーンで使用するか聞きます。例えば被写体を目立たせたいと言ったシーンであれば、「もう少し寄って撮影しましょうか?」などの提案もします。
撮影後は編集ポイントなどもお伝えします。地上画を撮っているクライアントのカメラマンにホワイトバランスをいくつにしているか聞いて、それに合わせることもあります。

田口ここでもクライアント重視ですね。

株式会社FLIGHTS 代表取締役社長 峠下周平氏(手前)と株式会社FLIGHTSの女性パイロット 堀内亜弥氏(奥)

峠下堀内は撮影現場で得た知識や経験を全てチェックリスト化していて、都度案件ごとにバージョンアップしているので、漏れがなく、そのレベルが常に高い。そしてそのチェックリストを全部網羅しているので、結果的に高品質なものが提供されているます。チェックリストがあると、いつ誰が撮影に行ってもいいように社内で共有できるので、とても便利です。そうやって明文化することで、クオリティー管理を心掛けています。

まとめ

聞けば聞くほど、堀内氏の細部にこだわる徹底したプロ意識が伝わってくるインタビューだった。クライアントにとってのメリットを最優先するということは、まさにクライアント・ファーストという言葉が当てはまる。連載最終回となる次回は、FLIGHTSの今後のビジョンを中心に、峠下氏と堀内氏お二人にとって「ドローンとは何か」について伺う。次回は11月15日を予定。お楽しみに!

インタビュアー紹介
田口 厚
インタビュアー:田口厚株式会社 Dron é motion(ドローンエモーション)代表取締役
1998年〜IT教育関連NPOを⽴上げ、年間60回以上の⼩学校現場における「総合的な学習」の創造的な学習⽀援や、美術館・科学館などにてワークショップを開催。その後Web制作会社勤務を経て中⼩企業のWeb制作・コン サルティングを主事業に独⽴。
2016年5⽉株式会社Dron é motionを設⽴、IT・Web事業のノウハウを生かしながら空撮動画制作・活⽤⽀援を中⼼に、ドローンの活⽤をテーマにした講習などの企画・ドローンスクール講師、Web メディア原稿執筆などを⾏う。「Drone Movie Contests 2016」 ファイナリスト。
http://www.dron-e-motion.co.jp/

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