【ドローンキーパーソンインタビューVol.15-1】航空部のワクワク感を目指してドローン事業を設立(株式会社FLIGHTS 峠下氏) | DRONE OWNERS ドローンの楽しさを伝えるメディア

【ドローンキーパーソンインタビューVol.15-1】航空部のワクワク感を目指してドローン事業を設立(株式会社FLIGHTS 峠下氏)

  • 日付2017.10.25
  • Vol.15は株式会社FLIGHTS 代表取締役社長の峠下氏に4回にわたってお話を伺う
  • 1回目の今回はFLIGHTSの事業内容について
  • 峠下氏の幼少期に、ドローン事業を始めるルーツがあった

ドローンの情報提供サービス、情報取集サービス、広告・宣伝に関する業務や代理業務など幅広く手がける株式会社FLIGHTS(フライト)。今回はその代表取締役社長 峠下 周平氏に4回にわたってお話を伺う。
ドローン業界の現状をシビアに捉えビジネスを展開する峠下氏の原点に迫る。

株式会社FLIGHTS 代表取締役社長 峠下周平氏

株式会社FLIGHTS 代表取締役社長 峠下周平氏

田口まずは株式会社FLIGHTSさんの事業について、お聞かせください。

峠下主に3つの事業分野でドローンのサービスを提供をしています。ドローン空撮や写真測量の運用代行、ゼロからドローンを導入されたいという法人様に向けて、目的に沿った形でDJI CAMP(技能認定プログラム)をベースにしたドローンの導入指導、そして、情報を提供するWebメディアを運営しています。事業を立ち上げてから約1年半が経ちました。

田口始めた当初から今のようなビジネスモデルでやりたいなというイメージがあったのですか?

峠下初めはドローンの運用代行から入りました。ドローン空撮で映像を作ろうと思うと、「パイロットやオペレータ」に比べて「クライアント」はドローンや映像に関して情報や知識が不足しているケースが多々あります。この情報の非対称性に着目して、リボン型ビジネス(自社がプラットフォームになって、ユーザーと個人の両者をつなぐビジネスモデル)が描けるかなと思いましたが、思っている以上に機能しなくて。

田口機能しなかったのですか、それはなぜでしょうか?

峠下ドローン業界自体に知見がたまっておらず、また日進月歩のハード側に対して、サービス提供者側(オペレータ側)の運用水準が追いついていないように感じます。例えば、数年前にDJIで開発されたF550(6枚羽のマルチコプター)のノウハウはPhantom 4 Proでは一切使えません。また、当時求められていたことと、現在求められていることはかなり変わってきていて、今はクライアントが求める映像を全部洗い出してコンサルタントのようなレベルの仕事が求められています。

田口たしかに、機体自体のできる事も変わってきていますしね。

峠下はい。しかも、進化するドローンの機能水準にキャッチアップした運用を目指せるオペレーターはかなり少数でした。ネットでオペレーターのパートナー募集を募ったところ、応募は500人くらいあり、ひとまず300人くらいの方にお会いしました。

田口それはすごい数ですね。

峠下その中で当時、適切な運用を目指そうとしている方は、約1割程度でした。その1割の方々と密に連絡を取り合って、どういった形が理想なのかを話し合ってずっと模索していました。本当に一個一個、何が課題なのだろうと考えて、課題をどう解決できるのかというのを突き詰めました。

株式会社FLIGHTS 代表取締役社長 峠下周平氏

田口コミュニティーのような集まりですね。

峠下まさにコミュニティーで、情報交換の場ですね。正直その中でも、映像の角つきとか、その許容度の違いなど撮影スキルには幅がありました。クライアントさんにリピートしていただけるように、求められている価値の提供を考えると、高い水準を目指している方、実現している方のみとまずはご一緒すべきと考え、実際に運用代行業務を一緒に行っているのは15名程度の方となりました。

田口なるほど、マッチングというよりは、信頼のできる15名と仕事をして、しっかりとした価値を提供する。それがいまの形につながっているのですね。
そもそも峠下さんは、どんなきっかけでドローン始められたんですか。

峠下皆さんも同じだと思うんですけど、空ものとか航空系のものが子どもの時から好きでした。そして、祖父がラジコンをやっていたので、ラジコン好きでもありました。大学時代には、航空部でグライダー(エンジンが無くても飛ぶことが可能な航空機)をやっていて、そこでもう一度、航空機が好きだということを再確認したんですよね。

田口子供の頃から空ものと一緒に育ってきたのですね。

峠下はい、グライダーをやったことでもう一つ感じたことがあって。グライダーをやっている人たちってなんか良くないですか(笑)。

田口え?というと?(笑)。

峠下グライダーってけっこう大所帯で、30人くらいで回しているのです。朝5時から深夜11時くらいまでやっていて、場所は熊谷なので夏は日本で一番暑い場所、冬もものすごく寒い所です。
そんな環境の中でも、みんな飛ばしたくて必死にやっていたのです。

田口過酷そうですね。ケガとかもあるのではないですか?

峠下もちろん、判断を間違えるとそのまま落ちてしまい、ケガだけでは済まない時もありますから、大きな危険が伴います。グライダーを持って、バラして組み立てて、整備して、乗って、ウィンチ(巨大なリール)でロープを巻き取ることで離陸させるのですが、全て学生が自分たちでやっているのです。何か一人が間違うと、事故につながるので、全員がピリピリしていました。
部費も月5万円もかかってそれを捻出するために全員アルバイトもしていましたし。でも、これが好きな人たちが集まっているのですよね。

田口もう夢中でやっている感じですね。

峠下はい、そういう夢中で取り組んでいる環境が好きで、航空部が好きで、空気感も好きでした。

田口根っからの航空機好きですね、それがあって社会人になってからドローン事業を立ち上げたのでしょうか?

峠下それはありますね。しかし、すぐではなく、最初はweb関係の一般企業で新規事業開発をしていました。でも、やはり自分で何かやりたいという気持ちが出てきて、一番楽しかったなって感じていたあの場所を再現したくなったんです。それに近い場所を自分でつくろう!と思って立ち上げたのがこのFLIGHTSの事業です。

まとめ

峠下氏が根っからの空もの好きだからこそ、業界の現状を鋭く捉え、足りない部分を埋めるようなこの事業を立ち上げたというのがわかった。次回は、そんな彼が信頼している15人うちの1人でFAAドローン免許を所有する女性パイロットでありドローングラファの堀内氏にフォーカスする。次回は11月1日を予定。お楽しみに!

インタビュアー紹介
田口 厚
インタビュアー:田口厚株式会社 Dron é motion(ドローンエモーション)代表取締役
1998年〜IT教育関連NPOを⽴上げ、年間60回以上の⼩学校現場における「総合的な学習」の創造的な学習⽀援や、美術館・科学館などにてワークショップを開催。その後Web制作会社勤務を経て中⼩企業のWeb制作・コン サルティングを主事業に独⽴。
2016年5⽉株式会社Dron é motionを設⽴、IT・Web事業のノウハウを生かしながら空撮動画制作・活⽤⽀援を中⼼に、ドローンの活⽤をテーマにした講習などの企画・ドローンスクール講師、Web メディア原稿執筆などを⾏う。「Drone Movie Contests 2016」 ファイナリスト。
http://www.dron-e-motion.co.jp/

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