【ドローンキーパーソンインタビューVol.9-1】エバンジェリスト西脇氏と「空飛ぶ何か」だったドローンとの出会い | DRONE OWNERS ドローンの楽しさを伝えるメディア

【ドローンキーパーソンインタビューVol.9-1】エバンジェリスト西脇氏と「空飛ぶ何か」だったドローンとの出会い

  • 日付2017.03.08
  • Vol.9は、日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員・エバンジェリストの西脇資哲氏に4回にわたってお話を伺う
  • 1回目の今回は、エバンジェリストとは何か、どんな活動をしているのか
  • 2010年に見たドローンから衝撃を受け、ドローンのエバンジェリストに

数年前から、ドローンの最新機種や基礎知識、遊び方などを解説するムック本が増えた。それらの本に必ずと言っていいほど登場しているのが、西脇資哲氏だ。日本マイクロソフト株式会社(以下、マイクロソフト)の業務執行役員かつ“エバンジェリスト”の肩書を持つ西脇氏だが、本の中で伝えているのは “ドローンの魅力”。西脇氏の記事を初めて見たときは「なぜ、マイクロソフトの執行役員がドローンを紹介しているのだろう?」と疑問に思った。
いち早くドローンの可能性に気づき、世間がドローンを知らないころから、その魅力を広めてきたエバンジェリスト西脇氏に、今回から4回にわたってお話を伺う。

「エバンジェリスト」とは、どんな仕事?

【田口】読者の中には、「エバンジェリスト」という肩書になじみがない方もいらっしゃると思います。エバンジェリストとはどんなお仕事なのか、教えてください。

エバンジェリストとは、もともとはキリスト教の「伝道者」のことです。最近では、主にITの最近技術について広く伝える役割のことで、人にものを伝える専門家ですね。私はIT関連のエバンジェリストとして活動しています。

日本マイクロソフト株式会社 エバンジェリスト、業務執行役員 西脇資哲氏

日本マイクロソフト株式会社
業務執行役員・エバンジェリスト 西脇資哲氏

【田口】なるほど。広めていく役割ということで、広報的なのか営業的なのか、どちらの立場でしょうか?

中間ですね。広報というのは一方的な情報発信で、ユーザーとインタラクティブではありません。それに対してエバンジェリストは、発信した情報がユーザーに意図した形で届いているかどうか?ユーザーはどんな情報を求めているのか?を常に気にしています。特定の製品に関する情報はもちろん、業界情報も発信します。だからといって営業的な売り込みはしません。提案はしても、最終的なクロージングはしないわけです。

【田口】今までの日本の会社組織には見られないポジションですね。いつごろから、そのような活動をされているのですか?

マイクロソフトに転職する前の会社でも、エバンジェリストと似たような活動をしていました。マイクロソフトで始めたのは2009年です。ちょうど、Windows Vistaが終了して、Windows7に移行するころですね。「クラウド」という言葉が出始めて、PC中心からスマートデバイス中心の時代に移行する転換期です。
マイクロソフトも変わらなくてはいけない時期に差し掛かっていて、「私だったらマイクロソフトを変えることができるかもしれない」と思い、転職を決意しました。マイクロソフトや業界全体のエバンジェリストになりたいと思ったんです。

【田口】西脇さんが転職されたころ、マイクロソフトの中にエバンジェリストはいたのですか?

マイクロソフトのエバンジェリストは世界中にいて、日本だけでも十数人はいます。ただし、カテゴリーが決まっていました。「私はWindowsのエバンジェリストです」とか「私はクラウドのエバンジェリストです」とか。
マイクロソフトのサービスは多岐にわたっており、かつ、ITの世界はさまざまなソリューションが融合しています。そこで「ジェネラルなエバンジェリストが必要だ!」という声があり、マイクロソフトの範囲を超えたIT全体のエバンジェリストとしての役割を、私が担うことになりました。

ドローンとの出会い〜ドローンのエバンジェリストへ

【田口】そこからどのような経緯で、ドローンのエバンジェリストになったのでしょうか?

ドローンに行く前に、クラウドなど、いろいろなものがあったんです。
クラウドについて話そうとすると、スマートデバイスの話題が出るので、iPhoneやiPadでマイクロソフトのOfficeを使う場面を伝えていたことがありました。
でも当時の社内は、「iPhoneは競合」という雰囲気でした。私は、「iPhoneは競合ではなくて、ユーザーがOfficeを使うシチュエーションの一つ」と説いたわけです。そういった流れの中で、競合という概念を捨てて一歩外に出て、IT全体を見ようということになりました。そこから興味があることに次々と手を出していく中で強く興味を引かれたものが、ドローンでした。

【田口】最初に目に留まったドローンは何ですか?

最初に出会ったドローンはParrot社の「AR.DRONE」でした。私は暇があればYouTubeを見ているのですが、2009〜2010年ごろにYouTubeで、“空中に浮かぶ何か”が映っている動画をたまたま目にしました。その映像を見た人たちからは、「合成映像だろう」「加工なんじゃないか?」と騒がれていたのですが…

Parrot社 AR.DRONE 2.0

Parrot社 AR.DRONE 2.0

Parrot社 AR.DRONE 2.0

【田口】ドローンというものが、世の中で信じられていなかったのですね。

「ドローン」という名称自体、ほとんど知られていなかった時代です。初めて手にしたとき、「こんなもの、絶対ウソだ」と思うくらい驚きました。「AR.DRONE」はその当時からプログラムして動かすことができましたし、映像も撮れました。もちろん空中に浮くことも。スゴイものを見つけた!と興奮しましたね(笑)。
それから、ドローンは自分の領域であるITとも密接につながっているのではないかと思いました。「ドローンの情報発信をせねば!これは絶対、自分の仕事だ」という使命感を持ちました。そこから私のエバンジェリスト活動にドローンが入ってきたわけです。2011年ごろのことですね。

まとめ

エバンジェリストとして活動する中で、西脇氏のアンテナがいち早くキャッチしたのがドローンだった。そんな、ドローンを追いかけ続けている西脇氏のお気に入りの機体は何なのだろうか?次回は、ドローンを愛する西脇氏と筆者で、ベストBuyなドローンを議論してみたい。掲載は3月15日を予定。お楽しみに!

 

インタビュアー紹介
田口 厚
インタビュアー:田口厚株式会社 Dron é motion(ドローンエモーション)代表取締役
1998年〜IT教育関連NPOを⽴上げ、年間60回以上の⼩学校現場における「総合的な学習」の創造的な学習⽀援や、美術館・科学館などにてワークショップを開催。その後Web制作会社勤務を経て中⼩企業のWeb制作・コン サルティングを主事業に独⽴。
2016年5⽉株式会社Dron é motionを設⽴、IT・Web事業のノウハウを生かしながら空撮動画制作・活⽤⽀援を中⼼に、ドローンの活⽤をテーマにした講習などの企画・ドローンスクール講師、Web メディア原稿執筆などを⾏う。「Drone Movie Contests 2016」 ファイナリスト。
http://www.dron-e-motion.co.jp/

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