【ドローンキーパーソンインタビューVol.11-3】JUIDA設立に込められた、ブルーイノベーションの先進性

  • 日付2017.06.14
  • ブルーイノベーション株式会社 代表取締役の熊田貴之氏にお話を伺う3回目
  • 3回目の今回は、JUIDA設立の経緯について
  • なぜ、ブルーイノベーションではない別法人にしたのか?

古くからドローン関連ソリューションを提供し、ドローン専用飛行支援地図サービス「SORAPASS」など、幅広い分野でドローンのサービスを提供するブルーイノベーション株式会社。
同社は、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(以下、JUIDA)事務局としての機能も担っている。連載3回目の今回は、ドローンパイロットスクールとして国内最大規模を誇るJUDIA設立の経緯と現状についてお話を伺う。

ドローン市場の拡大には技術+規制+パイロットの全てが必要

JUIDA

田口ブルーイノベーションといえば、僕自身が講師をしていることもあって、JUIDA事務局のイメージが強いです。

熊田JUIDAの構想はもう3年くらい前からありました。今では、認定スクールは80校以上、卒業生は1,800人を超えました。

ブルーイノベーション株式会社 代表取締役 熊田貴之氏

ブルーイノベーション株式会社
代表取締役 熊田貴之氏

田口3年も前から構想があったのですね。そう考えると、けっこう長いですね。

熊田そうですね。JUIDAのような団体をいつか作らなければならない、という思いがありました。当時は、これから世界各国がドローンについての法整備を進める…という流れの中だったので、世界とやり取りができる法人格を持った団体が必要だと考えていたんです。

田口似たような団体があったような気がするのですが…

熊田当時は、日本産業用無人航空機協会(JUAV)や、ミニサーベイヤーコンソーシアムが既にあったのですが、どちらも当時は任意団体*でした。
 
*日本産業用無人航空機協会は、2017年4月に、団体名を一般社団法人日本産業用無人航空機工業会に改組
*ミニサーベイヤーコンソーシアムは、2017年4月に、団体名を一般社団法人日本ドローンコンソーシアム(略称JDC)に改組

田口当時、ドローン業界のために環境整備しよう、というところはほとんどなかったと記憶しています。熊田さんは先進的ですね。

熊田JUIDAの理事長、東京大学の鈴木真二先生と、ドローン業界のためには、リスクを取ってでも法人を作ろうと話し合いました。会員が集まらなかったら集まらないでドローン業界のために粛々とやるしかない、と思い切って始めました。
それが、いざスタートしたら、メディアに大きく取り上げていただいて会員数がすごい勢いで増えたんです。

田口なぜ社団法人として立ち上げたのですか?ブルーイノベーションではダメだったのでしょうか。

熊田フラットな立ち位置の組織であることが重要だと思っています。業界のために寄与する団体は中立的な法人でないと、産官学でさまざまな議論ができないと思います。当時の日本は安全ガイドラインもまだない状況で、でもドローンはいろいろなところで使われ始めていたんです。早く誰かがやらないと、また世界に遅れをとってしまう…という中で、ブルーイノベーションが一人でほえても誰も相手にしてくれないなぁと思っていましたね(苦笑)。

田口そういう状態からスタートして、今ではJUIDAが提供する教育プログラムを実践する認定スクールが全国で80校以上になりました。スタート当初の2015年10月は、7〜8校でしたよね。卒業生も1,800名以上になりましたが、今年の卒業生は何名くらいを目指しているのでしょうか。

熊田今のスピード感で行くと、3,000人くらいの卒業生は輩出できるのではないでしょうか。

JUIDA認定バッジ

JUIDA認定バッジ

田口あら?ずいぶん控えめですね。もっと大きな数字を目指すことができそうな気もしますが…

熊田JUIDAにしろ、ブルーイノベーションにしろ、数字の伸びは硬く見るようにしています。あとで伸びる分にはいいかと思いまして(笑)。

田口卒業生が増える中で、スクールに対する受講生の要望も変化してきているのではないでしょうか?

熊田もう少し専門的な技術内容を教えてほしいという声をいただいています。わかりやすく言えば、よりサービスに特化した内容ですね。

JUIDA講座の様子

JUIDA講座の様子

田口今は基礎的な内容が中心ですから、卒業後にすぐ、学んだ技術を仕事へ生かしたい…というニーズは強いかもしれませんね。でも、卒業生が活躍できる市場ってまだまだ大きくないと個人的には思っていて、そこは難しいところなのですが…。

熊田今のドローン市場って空撮がほとんどだと思っています。測量事業も立ち上がってきましたが、まだ大きな市場にはなっていません。そのような状況では、技術的なところと規制(ルール)的なところ、そしてパイロットという全てがそろわないとサービスは立ち上がらないと思っています。それを実現するには、いろいろなところが協力・連携していく必要があります。時間はかかるかもしれませんが、ドローン業界の発展を目指していきたいですね。

ブルーイノベーション株式会社 代表取締役 熊田貴之氏

まとめ

ドローン市場の拡大に必要な「技術」「ルール」「人」を育成するブルーイノベーションとJUIDA。今後の発展が非常に楽しみである。さて、連載最後となる次回は、熊田氏個人とドローンの関わりについてはお話を伺っていく。掲載は6月21日を予定。お楽しみに!

インタビュアー紹介
田口 厚
インタビュアー:田口厚株式会社 Dron é motion(ドローンエモーション)代表取締役
1998年〜IT教育関連NPOを⽴上げ、年間60回以上の⼩学校現場における「総合的な学習」の創造的な学習⽀援や、美術館・科学館などにてワークショップを開催。その後Web制作会社勤務を経て中⼩企業のWeb制作・コン サルティングを主事業に独⽴。
2016年5⽉株式会社Dron é motionを設⽴、IT・Web事業のノウハウを生かしながら空撮動画制作・活⽤⽀援を中⼼に、ドローンの活⽤をテーマにした講習などの企画・ドローンスクール講師、Web メディア原稿執筆などを⾏う。「Drone Movie Contests 2016」 ファイナリスト。
http://www.dron-e-motion.co.jp/

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